06  イニア島南部  クルス・オクタゴーノ

 当初、戦いは連合軍の有利で進んだ。
 だが、ルージア空軍の第1波の1個航空団が壊滅しようした時、低空から十数機のRev-53Dが連合軍に接近し、牙を剥いた。
 後詰めとして控えていたラウス中佐率いるRev-53Dの部隊は、敵の背後に周りこみ、連合軍の戦闘機部隊を支援していた電子戦機を3機すべてを戦場に現れた途端に迅速に撃破した。

 ――あの機械たちの脆弱な面が今回の作戦で証明された。

 連合軍は、緒戦の事もあり必死なのがよくわかる。
 こんな事があるから自分たち有人機部隊も作戦に投入されたのか。複雑な心境であったが、放っておく訳にはいかなかった。この作戦の主力はあくまでUCAV部隊で、成否の鍵を握るのだ。



 ラウス中佐の部隊の電子戦機排除後、本来の機能を取り戻したルージアの第1波の残存、そして、新たに現れた第2波の部隊が混乱に陥った連合軍に逆襲を始めるのだった。



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