2032年、6月11日。ラダン連邦の仲介で連合軍とルージア連邦の戦争は終戦となった。

 ルージアのヴィクター・キャノルド博士による無人機部隊暴走事件は、ラダン連邦をも巻き込む一触即発の事態となった。だが、結果的にこの事件は核の脅威を表面化させ、各国を話し合いの場へとつかせる事となった。

 ラダンに加えたルージア、メサリナ、エルニアス。
 この戦争でその4大国が核保有国となった。この先、この新しい秩序がどう世界を左右するのか。結局、先のバグラート戦争で人が手にした最強の兵器が戦争を終わらせた。
 これからその新しい抑止力が世界の均衡を保っていくだろう。この新しい秩序では、もう大国間の戦いは起こらない。相互破壊の恐怖の中で平和が保たれていく。

 そういう時代が来た。人は、来るべくしてその時代を受け入れるだろう。
 しかし、理由はどうあれ世界は平和になった。戦いは終わり、空は静かになった。少女が望んだように。

 少女が空母から去る日、やはり彼女は後部デッキから空を見上げた。
 その表情は、明るい。平和で静かになった空を見上げ、少女は微笑む。

 その先には、あのソラ――CIELANTIDEが広々とずっと続いていた。

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