05  エレラルド海

 ルージア空軍の大編隊が連合軍艦隊に迫る。先のクルス・オクタゴーノへの空爆時とは比較にならないルージア軍機が南進する連合軍艦隊に襲い掛かろうとしていた。
 敵の核発射基地への攻撃機発進地点にはまだ遠く、連合軍艦隊は全力での迎撃を選択し、各飛行隊にスクランブルが掛かった。空母「エクテシア」他、エルニアスの3隻のレムクード級空母から迎撃機が上がる。



 前衛の空母「エクテシア」を中心とするメサリナ第2機動艦隊は、先んじて敵の第1波のUCAV部隊と接敵し、艦隊防衛線に入った。

 ――戦線は何とか維持出来ている。

 第2機動艦隊に襲い掛かった敵の第1波の無人機部隊は、電子戦機及びクライムス級イージス駆逐艦による2重3重のジャミングによって本来の動きを封じられ、防空隊に各個に撃破されていった。
 攻撃隊を、艦隊を、そしてあの少女を守るために敵を後方に通す訳にはいかない。アランとウィリーは必死に戦い続けた。
 散っていった仲間のため、失ったものへの手向けのためにも敵を圧倒し、墜とし続ける。コストナーも、他の皆も必死に戦い続ける。

 おのおのがそれぞれの思いとともに敵を倒し続けた。



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