04  グライツ海海上

 連合軍の大艦隊南下の報によりルージア空軍全軍にスクランブルが掛かった。飛び立った各部隊は、迎撃に向かう。

 ――いよいよ決着をつけるときだ。

 ヴェリネ島西部洋上で集結する部隊を愛機のRev-53Dから眺め、ウォルカー・ラウス中佐はそう思う。
 敵の狙いはおそらくティオニアのIRBM発射基地。艦隊をポース・オクタゴーノの守る安全圏ぎりぎりまで進出させ、そこから航空部隊を発進させる腹づもりなのだろう。



 ルージア空軍は、今回の連合軍の反攻への迎撃にディナル=モアの航空兵力をすべて動員した。有力な空母機動艦隊を持たないルージアは、空軍力で対抗するしかない。
 作戦には無人機のLx-01、有人機のRev-53D、爆撃機、攻撃機、さらには虎の子の超大型戦略爆撃機LB-47まで投入された。
 この反攻を阻止し、安全圏から進出して来た連合軍艦隊を撃滅出来ればルージアの勝利も見えて来るだろう。
 核の撤廃を訴え、平和を謳うラダン連邦の現政権だが、それは不安定である事に変わりはない。たびたび旧軍部派のによるクーデター事件が起こっている。
 しかも、ラダン連邦は第1種のIRBMをいまだに多数配備している核保有国なのだ。その核が再び祖国に向けられるかもしれない。前大戦のように……



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