04  エレラルド海  空母「エクテシア」



 日が沈もうとする頃にクレア・リーバルとエミーを乗せたヘリは,ディナル=モア北東の海上に展開するメサリナ海軍第2機動艦隊の空母「エクテシア」に到着した。

 ルージア軍は、既にディナル=モアのビリネ島南部から中部を占領し、さらに北部へと侵攻しようとしていた。対してエルニアス、メサリナ、フィルドは連合軍を組織し、北部に戦線を構築して抵抗する姿勢を見せた。
 制空権もイニア島の対空、対弾道弾要塞のクルス・オクタゴーノと残存部隊、そして第2機動艦隊の航空部隊といった現状で持てる戦力をすべて投入して何とか維持していた。
 この第2機動艦隊の第2空母航空団は、緒戦で友軍が圧倒される中でルージアの無人機部隊に互角以上に戦って見せた。今の連合軍の中で唯一、戦略対空要塞クルス・オクタゴーノの援護なしでも敵のUCAV部隊に対抗出来るものとされていた。そして、連合軍はこの艦隊を反攻の足がかりにしようとしている。それ故、軍に協力する事を決めたクレア・リーバルは娘のエミーと共にここにやってきた。



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