01  フォリス大陸西部  

 国連軍の橋頭堡に迫る巨大M.O.Cの集団に対して、701と801の大隊は途中十数機を失いながらも、護衛のM.O.Cの集団を何層も突破していった。
 その行軍に退路などない。彼らはM.O.Cを倒し続け、前へ前と進んでいった。

 そして、辿りついた。巨大M.O.Cのもとへ。
 アキラとフィリップの隊が辿りついたとき、巨大M.O.Cと先に辿りついた部隊との戦闘は始まっていた。




 そして、見た。部隊が次々とM.O.Cに薙ぎ払われていく様を。
 防備はあまりに厚く、強力だった。



 巨大M.O.Cの砲門が開き、レールガンが彼方へ発射された。
 海上の艦隊の射程からは程遠い。

 ダリア運河橋頭堡の方角で凄まじい爆炎が上がったのは、すぐだった。超加速の迎撃不能な核弾道弾攻撃。あれがさらに進み北側の主力の橋頭堡をも破壊し海岸に出れば、どうなるのか。
 本国やダリア運河以西の諸国を既存の迎撃体制で守りきれるのか。

 人類側の電磁投射砲を遥かに凌ぐ、移動可能な砲台。人類はまたM.O.Cの技術に追い詰められようとしていた。

 そして、巨大M.O.Cの砲塔が北側へと向く。M.O.Cの浸透攻撃を必死で防ぐ国連軍主力に向かって。
 再び人類が取り戻そうとしている大地に向かって。



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